水に入れられる造花 PRESQUE(プレスク)
– 新商品開発までの道のり –

補助金採択で、あとには引けなくなる

「こんな商品があればいいのに」というアイデアがあっても、なかなかそのコンセプトをわかってもらえず、どこも作ってくれるところがないなら、自分で作るしかない。

そう思ったのは、補助金の締め切り1週間前。
事業計画を一気に書き上げて提出したら、2ヶ月後に採択決定の通知が。

さあどうしよう?
プランだけで、開発のあてなどないのに。

大手接着剤メーカーに逃げられる

商品を使ったことのある大手接着剤メーカーのお客さま相談室に相談すると、近くの営業所を紹介され、営業マンをよこしてくれる。

いい感じ。これならなんとかなりそう。

ところが、何度か実験をしてみると、白い粉がふいたり、色落ちしたり、水に入れるとべたつきがあったり。

簡単そうで、なかなか上手くいかないのです。

結局、あとは自分でやってね、と商品サンプルをくれて逃げられる。

ふだんは自動車工場などに大量に卸しているというメーカーですから仕方ないですね。

お付き合いくださりありがとうございました。

サンプルでいただいたのは、キロ数万円もするという最新のコーティング剤。高価すぎて実用化の際に採用するのは難しそうです。

ひきつづき、横浜市のものづくり支援技術相談を受けたり、建設業の方をつかまえては相談。その都度、 “水に入れられる造花” のコンセプトを説明するけれど、なかなかわかってもらえません。

水中花のように水没させたいのかと思われてしまうこともしばしば。
そして、水に入れたいのが茎だけだとわかると「なんだ、茎だけでいいの?プラスチック素材はもともと水を弾くから入れても平気でしょう!?」

加工なしで造花を水に入れる実験をしてみましたが、1週間経つと色落ちしたり、材質によってはふやけたような感じになるものもありました。やはりお客さまにはおすすめできません。

水をはじく、とは!?

水に入れても劣化が起こらないようにするには?

防水、撥水、コーティング…
などのキーワードをつらつらと考える日々。

車のワックスは油膜だしなあ。

ちなみにハスやサトイモの葉がきれいに水をはじくのはツルツルだからではなく、表面に細かい突起がたくさんあるから(ロータス効果)。

米粒がくっつかないしゃもじとか、テフロン加工のフライパンとかね。

もともとそんな加工がされている生物ってやっぱりすごいなあ、などと思いながら、ホームセンターをうろうろする。

いよいよ加工 with B

あれこれ考えていても仕方ないので、とにかくやってみようと、技術相談の際にプラスチック専門家の方から教えていただいた薬剤をネットで探して購入。

実験なしで加工を強行。イケメン二人が手伝いに来てくれる。涙

これは中国の造花工場ではなく、オハラ本店の駐車場。

きれいなショッピングストリートも裏側はこんな感じです。

薬剤のニオイはほとんど気になりません。

With B の働きにより、雨に降られる前に作業は完了。

よく乾かして硬化させます。

今回モニターのみなさんにお配りしているのはこのとき加工したものです。

毎日すごく暑いので、コーテイングがべたべたしたりしていないかとちょっと心配です。
 

花材協賛:株式会社東京堂

 

今後は障がい者の雇用創出も

みなさんの意見をお聞きしつつ、実用化に向けてさらに改良をし、今後は障がい者雇用へとつなげたいと思っています。

わたしが臭くない薬剤にこだわったのは、ユーザーの安全はもちろんですが、作業者の健康にも配慮する必要があったからです。

以前、養護学校に不良品の寄付をした際、かれらと花の相性がとても良いのではないかと感じました。生徒たちの卒業後の就労が難しいと友人の教諭から聞いていたこともあり、なにかいい方法はないかと考えていました。

PRESQUEの次にも作りたいものがあるので、またみなさんに協力をお願いすることになると思います。

そのときはどうぞお付き合いくださいね。

 

PRESQUE(プレスク)とは?


◆新商品開発のきっかけはお客さまの一言から
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